会津の酒と人を囲む「東京會津祭」

昨年より2蔵増えての開催。

 会津の酒と人、そして会津の酒と人を愛する人たちが集う

「全国新酒鑑評会」で金賞受賞数が最多という地位を伸ばし続けている福島県。大御所から中堅へ、若手へと、受け継がれ、なおかつ時代もしっかり捉えているのだろうこと、想像できます。そして、浜通り、中通り、会津、と3つのエリアに分かれる広い県内は、それぞれカラーを持っていて、福島のお酒や観光の魅力となっています。

会津地方は山に囲まれ、独特の食文化も育まれ、おいしいお酒を生む豊かな水に恵まれている……。そんな会津から若手蔵元を中心に招いて行なわれる「東京會津祭」。2回目となる今年の会も、2週間後と迫りました。

最近、お年頃なのか、たかがお酒の会、なのに、感動してしまうことが多くて困ります………。造り手さんや主催者さん、そして、集まっているお客さんの、お酒への愛情とか、おいしいお酒をいただいて気持ちが豊かになった楽しい笑顔とか、お酒を介した人と人のあったかい気持ちの交流とか、そんなものが場の空気を優しいものにしてくれて、その場にいるだけで、見ているだけで、幸せな気持ちになる。

このイベントも、正にそんな会でした。お客さんに声をかけると「会津出身」と照れたように誇らしそうに答えてくれる。「ご縁はないですが、会津のお酒が好きなので」と嬉しそうに答えてくれる。地酒ってこういうものだよね、と思わせてくれるのです。

私事ですが、以前、仕事で会津地方を回ったことがありました。会津若松、西会津、南会津、奥会津……、緑がまぶしくて、川がきれいで、あの時の景色や出来事が鮮明に甦り……、自分が生まれ育った土地の空気も思い出してしまいました。きっと、地酒ってそういうものなんですよね。

今年は会津以外から注目の若手も特別参加し、ユニット名こそないけれど、それぞれが切磋琢磨して良い酒を作っている気鋭の5人が揃います。その先輩たちも酒造りでは人気の蔵ばかり。後輩を温かい目で見守りつつ、自信を持って我が酒を勧めます。

5人揃う機会も限られます。昨年のとある会で、左より、 「山の井」「会津」渡部景大さん、「天明」鈴木孝市さん、「廣戸川」松崎祐行さん、「弥右衛門」「野恩」佐藤哲野さん、 「一歩己」矢内賢征さん。

会場もぐんと広くなりました。会津を中心に酒蔵取材を重ねてきたメンバーが主催し、日本酒を盛り上げようという会津の酒販店が協力。思いも体制も強固です。そこへ、福島県酒造組合主催の会でもその喉を披露してくれる民謡の唄い手で「あったか福島観光交流大使」の永峯恵さんの歌。一気にその場が「会津」になってしまうんですね。去年はたまたま応援に来て唄ってくれたようですが、今年はちゃんとメンバーに入っています。お楽しみに!

facebook「東京會津祭」https://www.facebook.com/tokyoaizumatsuri?ref=hl

 

————— 「東京會津祭 2014」 —————

【日 時】2014年7月20日(日)(入れ替え制)
・・・・第1部= 12:30~15:00、第2部 16:30~19:00
【場 所】渋谷『SOUND MUSEUM VISION
・・・・東京都渋谷区道玄坂2-10-7新大宗ビルB1
【入場料】前売:各2,000円、当日:各3,000円
【チケット】Peatix または e+ で。e+は、全国コンビニで直接購入も可能
【主催】富士虎
【問合せ先】info@fujitora.net

●サポート陣:
・・■会津料理=弦や(喜多方)
・・■DJ=白井與平(植木屋商店)、DJ U-SKE(SAVAI)
・・■民謡=永峯 恵
・・■特別参加=会津電力株式会社
・・■協力=力水會

<<2014年・参加蔵元>>

01)『山の井』会津酒造(南会津)     02)『天明』曙酒造(会津坂下)
03)『会津娘』髙橋庄作酒造店(会津若松) 04)『ロ万』花泉酒造(南会津)
05)『廣戸川』松崎酒造店(天栄村)*1)   06)『寫樂』宮泉銘醸(会津若松)
07)『奈良萬』夢心酒造(喜多方)*3)    08)『弥右衛門』大和川酒造店(喜多方)
09)『一歩己』豊国酒造(古殿町)*1)*2)   10)『峰の雪』峰の雪酒造(喜多方)*2)

*1)特別招集枠 *2)新規参加蔵元 *3)蔵元は欠席

 

ーーーーー「東京会津祭 2013」ーーーーー

————— 「東京會津祭 2013」 —————

【日 時】2014年7月21日(日)(入れ替え制)
・・・・第1部=12:20〜15:20、第2部=16:00〜19:00
【場 所】アーキテクトカフェ汐留 東京都港区東新橋2-14-1 コモディオ汐留
【入場料】前売:各2,000円、当日:2800円
・・■会津料理=弦や(喜多方)
・・■DJ=白井與平(植木屋商店)、DJ U-SKE(SAVAI)
・・■協力=力水會、(株)ナチュラル・ファクト
【主催】富士虎

<<2013年・参加蔵元>>

01)『山の井』会津酒造(南会津町)     02)『天明』曙酒造(会津坂下町)
03)『会津娘』高橋庄作酒造店(会津若松市) 04)『ロ万』花泉酒造(南会津町)
05)『廣戸川』松崎酒造店(天栄村)*1)    06)『寫樂』宮泉名醸(会津若松市)
07)『奈良萬』夢心酒造(喜多方市)     08)『弥右衛門』大和川酒造店(喜多方市)

*1)特別招集枠


「伝統の今を楽しみ、伝える」イベント直前インタビュー

宮坂勝彦さん(左)と吉田泰之さん。同い年の二人、なんとなく似てます

 日本酒と音楽、映像のコラボ、新しくて実はトラディショナル。

今回のイベントで主軸となるのは、『手取川』吉田酒造店の吉田泰之さん、『真澄』宮坂醸造の宮坂勝彦さんというお二人。共に酒蔵に育ち、酒造りを見て、海外営業の立場から世界での日本酒の状況も身を持って感じてきました。その上で一番飲んでもらいたい同年代に向けて提案したのは、クラブイベント。その背景を伺いました。

——「いいね!日本酒。」として初めてのイベントを引き受けていただき、ありがとうございました。最初に、ご参加いただいている吉田酒造店さんにご相談させていただいた訳ですが、どう思われましたか。

吉田さん 一回目か、とプレッシャーも感じましたが、これはやるしかない、と思いました。そして、何かとコラボをするという発想に立って考えたら、誰かと組んだら、もう少し幅広い世界にアピールする機会にできる、と思ったんですね。

宮坂さんとは海外営業の場など仕事で一緒になる機会も多いし、年も同じでフィーリングも合う、一緒にいて居心地が良いんですね。これからも一緒にイベントなんかをやっていきたいと思っている。実は、一度、ロンドンでやろうという機会があったんですが、忙しさに追われて実現せずに終わってしまったんです。

今回はたまたま時間も取れそうだ、ということで、宮坂さんに声をかけたら、宮坂さんも『やろう、やろう』と言ってくれたんです。

ーー宮坂さんは、そんな話を持ち込まれて、どう思われましたか。

宮坂さん ぼくも、これまでとは違う形でお酒を紹介していきたいと思っていたところでした。今、僕が考えているのは、お酒を元の場所に戻そうということなんです。どういうことかというと、僕の中ではそれは「祭り」なんです。昔って、神社の例祭などで行なわれる祭りは、ハレの日で非日常ですよね。みんな楽しみに待っていて心から楽しんでいた。けれど、今はそれが形骸化している部分も感じられます。

そして、現代では、若い人たちにとって祭りに代わるものがミュージック・フェスなんかじゃないか、と思うんです。自分が音楽が好きだからではあるけれど、自分でもフェスに行ってみて、昔だったら、こんな気持ちでお祭りの神楽を楽しんだりしてたんじゃないか。そして、そこには必ずお酒があった。

それだったら、人が集まって楽しむ場所にお酒を持っていかなくちゃいけない、と思っているんです。フェスや音楽イベントの場にお酒、日本酒を持って行こうと。

もちろん、お酒そのものを味わう、芸術的においしいお酒、というものも良いんだけれど、ハレの日、人々が楽しむ場にいつもあって、場を盛り上げる助けとなっていたお酒、という存在を、もう一度、認識することも大切じゃないかと思うんです。

ワインに見習うのもいいけれど、それだけだと本来の日本酒と違うかな、と。

——先日、長野県で行なわれている大きなフェスティバル「TAICO CLUB」でも出店していましたね。

「TAICO CLUB」での『真澄』ブース。大賑わい!(写真提供:宮坂醸造)

宮坂さん なるべく県内で行われるミュージック・フェスには、出店しようと思っているんです。自分もよくフェスなどに参加するんですが、ビールや焼酎=サワーはあるけれど、日本酒ってほとんどないですよね。あったとしても大手ブランドで、その土地のものにこだわっていることはほとんどない。

だけど、せっかく長野に来てくれたんだから、長野のお酒とともに音楽を楽しんで、長野の空気を楽しんで帰ってもらいたい。新潟に行ったら新潟の、山梨に行ったら山梨のもの、それぞれのお酒を味わって盛り上がりたいですよね。

どこかで読んだんですけれど、「歌」「踊り」「酒」を持たない民族はない、と。この3つはどの民族にとっても根源的なものなんです。そして、この3つを切り離して考えるのは不自然なことなんだと思います。

だから、「クラブで日本酒」って、新しいようだけど、実は原点帰りなんです。

太鼓DUBのライブと、DJの2ステージあり。見逃さないよう、早めのご来場を。

——今回、出てくださるDJ JURIさんも、和太鼓という日本の伝統的な楽器を扱いながら、今の時代に訴える音楽を作っていらっしゃる。思いは同じところにありますね。

宮坂さん 海外から来る人たちも先の話と同様で、味にしても文化にしても、日本独自のものを楽しみたいと思って来られるわけです。だから、彼女の作り出す音楽は、伝統的であり現代的で、海外の人たちにも受け入れて楽しんでもらえると思うんです。大切なのは、伝統を「守る」のではなくて「楽しむ」こと、だと思うんです。

DJ JURI

——確かに、伝統をそのまま受け継ぐことも大切ですが、それを現代に則して作り上げたオリジナルなものは、伝統が現代に生きている証でもありますね。

一方、吉田さんは、今回、御社の酒造りを撮影したドキュメンタリー映画と、その監督の作品を紹介してくださるわけですが、予告編といえども、お酒が飲みたくなりますよね、ぜったい。どんないきさつだったのですか。

吉田さん エリック・シライ監督とは、たまたまNYで行なわれた映画の試写会で僕がお酒をサーブする機会があり、知り合ったんです。ちょっと面白い表現をして、その中で人の感情をしっかり追っかけてる人だと思いました。そうしたら、監督から「酒蔵や蔵人の生活を撮影したい」という依頼が。これは、「嬉しい」と思う反面、酒造りを知らない外国人の監督ですから、「リスクもある」と簡単にOKは出せませんでした。

映画のスチール写真より。美しい映画になりそうです。(c)Erik Shirai

だけど、お酒を好きな人ほど同じような撮り方になりがち。逆に、監督がどんなところを切り取るのか、アートや人物を追いかけている監督が撮ってくれるものは、きっと僕が伝えたかったものにより近いんじゃないか、という思いが強くなったんです。

蔵での酒造りって、人の和だったり価値観だったり、蔵独特の世界観があるんです。半年間、男だけで泊まり込んで家族のように生活して酒造りをする。汗臭い、でもそこには友情があったり、助けあいがあったり、けんかがあったり……、不思議な世界観がある。そこを撮ってもらいたい、それを伝えてもらいたい。

そういうところって、外の人は絶対に見られないものですよね。蔵見学に来ても見られるのは造りの場所だけ。少なくとも研修などで数カ月泊まり込まないと見えてこないものです。でも、それは何らかの形で残しておかなければならないな、と自分が造りに入るようになって、強く思っていたところだったんです。

完成したとの報も届いた「THE BIRTH OF SAKÉ」。当日は予告編を上映。

今、杜氏制度も転換期に入っていますよね。杜氏がいなくなって社員化する、蔵元自らが杜氏を務める、と、スタイルが変わって来ている中で、ウチの蔵は昔ながらの旧き良き杜氏制度での酒造りがまだ残っています。しかし、ウチも変わらないとは言えない。今、撮っておかなければ、という気持ちが強かったんです。それをシライ監督に撮っていただけるというのは、嬉しいことでしたね。

——吉田酒造店さんには、賄いの方も引き連れて能登から大挙やってくる、ある種、伝統的な要素が豊富に残っていますから、貴重なドキュメンタリーであり、アート作品としても楽しめそうです。期待が膨らみます。ありがとうございました。

まだ、20代の彼らから見た日本酒と酒造りの世界。クラブで、DJが入って、アート映像を上映して……、自分たちの一番好きなもので日本酒を楽しんでもらおうという今回のプログラムの中に、実は、ちゃんと伝統を受け取って、彼らなりの手法で時代の中に刻んでいこうとしている姿が見えました。

前回記事 http://denden.sakefan.net/?p=3491

facebookイベントページ  https://www.facebook.com/events/463450587122431/


「聖地巡盃〜能登」part1

「聖地巡盃〜能登」1日目から濃すぎます!

能登杜氏の故郷、能登町は、たくさんの神社が守る海の町。そして、お酒の神様に守られた、素朴で豊かなお酒の町でした。

そんな町で、縁結びの神社と酒蔵を巡る旅。どんなご縁が待っているかな。

たくさんの思い出が詰まったお酒です。 

約半月前、「聖地巡盃」のセミナーで、「今年の能登は雪も降らなくて……」と言っていたのに、ツアー一行を迎えてくれたのは雪。飛行機が遅れ、オリエンテーリングも少し遅れてのスタートです。

各神社では、縁結びのヒントが書かれた紙が用意されていました。実際に行なわれる時には、その紙を探す立て札が用意されているそうです。まるで宝探しをするように、素敵なご縁のヒントを探す。楽しみですね。

数馬酒造でいただいたお酒は、社長の同級生が休耕田を開拓して造ったお米を使って仕込んだ、たった600本しかない、という貴重なもの。

能登を荒れ野にしない、という思いが詰まったお酒。そして、写真のはちまき姿の四家杜氏と数馬社長が造ったお酒です。

そこへ、「酒垂神社」の宮司さんが書いてくださったラベルを貼る……。

そんな信じられないことが、続いた2日間。

次回は2つの蔵を巡ります。


「いいね!日本酒。」ご参加酒蔵が100蔵に!

このブログのメインサイト「いいね!日本酒。」では、一緒に日本酒を盛り上げていきましょう!と、facebookページをお持ちの酒蔵さんにご登録いただき、ご参加いただいています。

その参加酒蔵さんの数が、6月25日、100蔵となりました!!

参加してくださっている酒蔵さま、

「いいね!」を押してくださっている日本酒ファンのみなさま、

本当にありがとうございます。

 

気持ちも新たに……


2011年10月1日、「日本酒の日」にオープンした日本酒応援サイト。20蔵にご参加いただいてのスタートでした。

それがついに大台、北海道から九州の熊本までご参加いただいての100蔵です。

参加酒蔵さんの「いいね!」総数は50000を越えました。

Facebookの「いいね!」は、100になり、1000になり、5000になり……。

感慨深いです。

「いいね!日本酒。」のFacebookページの中では、酒蔵さんの個性あるページからトピックスをシェアさせていただいています。

そして、メインサイトでは、参加酒蔵さんのページへリンクするリストと共に、「『いいね!』数ランキング」のランキングがあります。

その中で上位にいる酒蔵さんのfacebookご担当の方に「いいね!」が増えたきっかけ、要因などをお伺いして、このブログに掲載させていただいています。

みなさん、忙しい中でアンケートにご協力いただき、中には、もうお話を聞くまでもないんじゃないか、と思えるほど、詳しく書いてくださったりしています。

そして、改めてお話を伺うと、どなたも「みんなで盛り上げていければ」と、facebookや広報活動で日頃、重視していることなどを惜しげもなく語ってくださいました。

いつもおいしいお酒を提供していただけるのは、製造、販売、宣伝、事務……、関わっている人たちがそれぞれの立場でやるべきことに一所懸命向き合っているからなんですね。

100蔵という一つのステップでもあり、重みも感じ、微力ながら日本酒のおいしさ楽しさを一緒に伝えていこう、と、スタッフ一同、改めて気を引き締め、頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。

 


野球より熱い!?「美酒早慶戦」

酒蔵対抗の早慶戦、第2回の勝者はどちらに

野球の「早慶戦」はもちろんお馴染みです。長い歴史がさまざまなドラマを生んでいます。
野球があるなら、日本酒だって、と、誰もが………思いませんよね、ふつう。

ところが、さすが、日本酒の世界は熱いんです。
または、早稲田と慶応(早慶戦なので、早稲田を先にしました)、競わなければ気が済まないんです、きっと、どんなことでも。

長い歴史がないにも関わらず、第1回から大きなドラマが生まれてしまった、この「ファイトニッポン!美酒早慶戦」。早稲田さんにも慶応さんにも全くご縁のない立場で観戦させていただいたもので、とにかく楽しい、笑える、ことばかりでした。

今年は、9月8日(土)、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルに場所を替えて規模も拡大、「第2回美酒早慶戦」が行なわれます。
13時開場(入場&きき酒可)、13時30分開始、とお酒好きならではの時間配分。

それでは、昨年の2011年11月19日に行なわれた第1回の模様を復習しておきましょう。

昨年、このイベントが企画されたのは、やはり東日本大震災への義援金を集めよう、ということからでした。
さかずきんちゃんでお馴染みの、「日本酒義援金プロジェクト」事務局を慶応出身で神奈川県のいづみ橋酒造社長橋場さんが務めていることから、同期卒業生で組織されている「120慶応美酒会」の方々が支援しようとキックオフ宴会に集結。美酒会でも義援金を集めようという話が出て、「それなら早慶戦に」と、その場で決まったそうです。

そして集められた、早稲田、慶応、各22蔵、計44蔵の純米大吟醸酒。どれもおいしくて比べられませんっ。

「浦霞」佐浦社長を半泣きさせたこの回の結果。重みのある締めのスピーチに神妙な面持ちの慶応の面々—会場の面々を爆笑させたのは、慶応美酒会々長杉原氏の「俺の2ヶ月を返してくれ!」という叫びでした。慶応蔵が勝つことだけを信じて奔走したスタッフ(ほとんど慶応出身)のみなさま。ほんとにお疲れさまでした。

劇的な幕切れとなった前回の屈辱を乗り越えるべく、ただならぬ意気込みの慶応陣。
毎日毎日、参加蔵が増えている状況で、9月5日時点で51蔵。最終的には何蔵になるのでしょうか?? 勝敗は数とは全く関係ありませんが、オソロしいやら嬉しいやら。だって、それ、全部いただけるんですよ。ブラインドですけど。

勝利の美酒を味わえるのはどっち!?


旅の形をご提案

酒の神様が守る酒蔵

伝々はこの冬、幸運にもたくさんの蔵見学をさせていただく機会に恵まれました。快く受け入れてくださった蔵の方々、同行させてくださった方々、誘ってくださった方々、本当にありがとうございました。そんな中から幾つかは、記事にもさせていただきました。実は、某PR誌での連載も始まりました。

この町で、この環境で、この蔵で、この方々によって、あのお酒が造られているんだなぁ、と知ると、元々おいしくいただいていたお酒が、さらに深みを持って味わえてしまいます。新しい情報によって加味された、というよりは、これが本当の味だったんだ、と、むしろ辿り着いた感があります。

そして、その地で、その地の食と一緒にいただくと、空気や香りや人が、より豊かな本来の味を引き出して伝えてくれる。
それにそれに、蔵でしか買えないお酒、……つい買ってしまいます(嬉し……涙)。

そんな楽しい蔵見学をもっと思い出深いものに、と考え「酒蔵と神社」を訪ねる旅を提案。近畿日本ツーリストさんの主催によって実現することとなりました。

「聖地巡盃」:http://seichi-junpai.jp/

軒下の杉玉から始まり、大事に据えられた神棚、麹室などに貼られたお札……。お蔵さんの規模によっては、神棚が数カ所に据えられ、お宮を置いたりしているところもあります。酒蔵と神社は、ほんとうに切り離せない存在ですよね。

取材におきましては、あれこれ好き勝手なこちらのお願いに御対応いただき、本当にありがとうございました。
それに、予備日なし(!!)の強行軍の取材で、取材先の方々にも多々ご迷惑をおかけしたと思います。重ねてお礼とお詫びを申し上げます。
お話を伺った中には、幾つかのタンクから、迷いに迷って出品した鑑評会のお酒が心配で、1日に4回も神棚に向かう杜氏さんの姿があったというエピソードなんかも。

お酒の神様が、酒造りをする人たちの心を陰でしっかり支えているんだなぁ、と実感した次第です。

もちろんツアーには、地のものを使った食事や温泉でくつろげる宿といった、旅の必須アイテムも手を抜きません。

既に、facebookで【スタッフ井上】さんよりお知らせがあったように、第1弾は5月1、2日。「浦霞」の(株)佐浦と塩竃神社を訪ね、松島の宿に泊まるコースです。
酒蔵では、佐浦社長と平野名誉杜氏が、お時間を作ってインタビューに応じてくださいました。

(株)佐浦の佐浦弘一社長と、顧問の平野重一名誉杜氏。

ツアーの様子は、【スタッフ井上】さんが facebook か、下記サイトでリポートしてくれますので、お楽しみに。

「聖地巡盃」:http://seichi-junpai.jp/

 


「自粛から日本酒を救え」こぼれ話・第2回

「東北の酒」紹介する2way、
「Save The 東北の酒」と「いま買うべき東北の日本酒リスト」

今回ご紹介するのは東北の酒を飲んで支援してもらおうと、酒蔵や銘柄の紹介を中心に行なっている2つのサイトです。その手法はきれいに正反対。言ってみれば、自力=「Save The 東北の酒」と他力=「いま買うべき東北の日本酒リスト」でしょうか。本編はこちら

 

……もちろん、ジョークです、自力と他力。
でも、リストのベースを作って自由に書き込んでもらうという「いま買うべき東北の日本酒リスト」のシステム、これこそ、インターネットならではの活用法ですよね。

高梨治人さん

主宰者で管理人の高梨さんご自身、インターネットのサイト上で趣味の自転車仲間を募り活動しているとのこと。3月13日にはオフ会を予定していたのですが、中止したそうです。それから徐々に自粛ムードになっていく中で、本当にこれでいいのかなという疑問、不謹慎かもしれないけれどお酒を飲むことは悪いことじゃないはず、飲んで支援もできるはずとの想いが消えない。
その一方で、東北のお酒って、何があるのか自分もよく知らないけど、そういう人も多いんじゃないか、と考えた。そして、4日後の17日には閲覧者がリスト化に参加できるサイトを公開。かなり早い時期のスタートとなります。その後、Twitterに登録し拡散、そして、自由に書き込めるfacebookを開設。

いま買うべき東北の日本酒リスト

記事でもご紹介した通り、オープン直後から反応があり、3月末には約50蔵という速さ。それだけでなく、完全公開制、管理人は一切記入されたものに手を加えないにも関わらず、冷やかしやいたずら、揶揄する書き込みなどは一切なかったとのことなのです。確かに、悪意を持つなんて考えることもできない、そんな切迫感がありました。

自ら書き込んで、新宿の居酒屋「樽一」へ持って行ったポスター(左)。行きつけの居酒屋で使ってもらうために渡したポスター

サイトではリストに該当する項目しか書き込めませんが、Twitterやfacebookでは、さまざまな交流が行なわれています。

高梨さん自らが、自分が推薦する酒を書き込んだポスターを居酒屋に持ち込んだり、活用してもらうよう何枚かポスターを預けたりしました。

 

一方、葉石かおりさんが開設した「Save The 東北の酒」は、酒ジャーナリストならではの知識とルートを生かしたサイト。

震災が起きて間もなくから、酒造組合はもちろん、ジャーナリストの方々や、酒販店さん、問屋さんなど、それぞれHPやブログを持っていて、連絡を取れる人たちは、届いた情報をいち早く公開してくれました。

Save The 東北の酒

その中でも、新たに「Save The 東北の酒」と銘打ってオープンされたサイトは特に目を引きました。そして、私も含めて「誰だろう?」と思った方は多かったらしく、主宰者を問い合わせるメールがたくさん送られてきたそうです。そして、オープンから10日後、サイト上で名前を明かしてご挨拶することとなりました。

震災以前から蔵元さんたちとは交流があった葉石さんも、震災直後、「緊急連絡が届かない可能性もあるため、緊急でない電話は控えるように」という意見もあったことから、電話をかけることがためらわれたそうです。留守番電話に伝言を残し、蔵元から電話があって無事が分かった時には、本当にほっとしたと言います。

酒ジャーナリスト10年の葉石かおりさん。

2月末には、「しあわせを呼ぶ東北のお酒『東北 美酒らん』」を発行。「Save The 東北の酒」や「サケマモル」でも紹介して来たお酒を中心に東北の酒、148本をきき酒し、どんな料理に合うかなどの提案をしています。印税の一部を義援金として寄付する予定です。

2月29日に発売された 「東北 美酒らん」。

葉石さんは、このサイトでの活動とは別に、個人として6、10、12月にチャリティきき酒会を開催。100万円近い義援金を集め酒造組合中央会に寄付しました。その際、チャリティ開催を発表すると、全く知らない、自らも被災されている酒販店さんが、酒を無償で提供してくれたり、酒蔵がオリジナルTシャツを提供してくれて、オークションに回すことができたり、といったこともあったそうです。

酒縁の強さを身に染みて感じたそうです。

 

最後に余談ですが、実は、たいへんだったのは私です。
何がーー。「いま買うべき東北の日本酒リスト」の主宰者さまと、ずーーーっと連絡が取れなかったのです。こちらのコラムとあちらの記事、作業はきっちり分けてやっているつもりなのですが、この時ばかりはそんなこと言ってられませんでした。

既に3回、メールを送っても返事がなく、取材拒否かなぁ、ぜひ入れたい、でも、もう諦めて3組だけで記事にするか、と思った矢先、「いいね!日本酒」のfacebook支援サイトランキングに登録があったと教えてくれたのは、なんと、取材で伺った「ハナサケ!ニッポン!」のタカハシさんでした。そして翌日、「いま買うべき東北の日本酒リスト」のfacebookに連絡を取りたいと書き込んだのでした。ところが、それでも連絡がない…….この際、立ってるものなら親でも使え、とばかりに、泣きつきましたよ、元締めの【スタッフの井上】さんに。実は、裏から手を回してもらって(?)、やっと主宰者の高梨さんと連絡が取れ、取材が間に合ったのでした。

それなのに、言ってくれるでないですか。金曜日の夕方、取材が終わって、「月曜日までに原稿を上げなければ」という私に、「〆切きついですねぇ」。
………誰のせい……?

サイトにあった連絡先に送ったメールへ返事がなかったことを伺うと、
「あまり見てないんですよね、あのアドレス」……。

Facebookに書き込んだ「連絡を取りたし」という私の悲痛なコメント。「消したろか」とも思いましたが止まりました。今も残り、涙を誘います。

 


「THE JOY OF SAKE」in NY、そして東京で

THE JOY OF SAKE NY報告!

11月に入りましたね。今年も残すところあと2ヶ月となりました。
余談ながら、10月1日が「日本酒の日」なら、11月1日は「すしの日」なんだそうな。他にもいろいろあるようですが。

さて、先月後半、ほとんどとんぼ返りのような状態でニューヨーク(以下、NY)に行ってきました。
というのも、今年、11年目に入った日本酒イベント、 「THE JOY OF SAKE」 を見てみたかったからなのです。10年目という節目の年だった昨年は、日本でも初めて開催されたので、参加された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本酒人気も定着したNYでは、数多くの日本酒の試飲会が開催されています。その中の一つが「THE JOY OF SAKE」。主催しているのは「国際酒会」。ハワイに本部があり、日本酒の美味しさと文化を海外に広めることを目的に設立された非営利団体です。2001年にハワイ・ホノルルで第1回が開かれ、2004年からNYでもスタート。 サンフランシスコで開かれる年もあり、日本以外の国で行われる日本酒専門の試飲会としては、最大規模なのです。

まず、300種を越える日本酒がエントリーする全米最大規模の鑑評会「全米日本酒歓評会」が9月にホノルルで行われ、吟醸酒、純米酒などカテゴリーごとに受賞酒が決定。その結果を携えて、高級レストランなどが提供する酒肴、オードブルの料理とともに日本酒を楽しんでもらおうというものです。ホノルルでは9月9日に開催されました。

今年のNYの会は東日本大震災からの復興支援ということもあり、日本の外務省との共催でした。収益の30%が津波で酒蔵や家を流されてしまった岩手県と宮城県の蔵元に寄付されるそうです。

また、会場は、チェルシー地区にある、かつて倉庫だった建物の1階と地下の2フロア。趣きがあり、それぞれ様子もちょっと違って、とってもすてきな雰囲気でした。 その様子は写真でご覧ください。

そして、いよいよ「ジョイ・オブ・サケ・東京」。11月8日(火)の開催まで1週間を切りました。

326種類というプレミアム・サケに加え、NYからは「炙り屋錦之介」ほか、日本からは「Nobu Tokyo」ほかといった、有名飲食店がずらりと揃い、自慢の酒肴やオードブルを提供します。
いつもとちょっと違ったお酒の会に、ぜひ足を運んでみましょう。

「ジョイ・オブ・サケ・東京」

日時 2011年11月8日(火)/午後6:00~9:00
会場 五反田 TOC ビル
13階特別ホール
料金 ¥8,000(お一人)
※収益の一部は、東日本大震災で家族を失った蔵元への義援金とする。

ーー「THE JOY OF SAKE」in NYーー

出足は意外にゆったり。旧倉庫とはいえ、風情のある建物だったなぁ。
鏡開きで会がオープン。樽酒はもちろん、来場者にふるまわれた。
カテゴリー別に分けられているので、同じ銘柄でも数カ所に分かれることも。スポイトで自分の器に移す鑑評会方式で、東京の会も同様。
料理カウンターの前にも常に人だかりが。
パーティに人気だというおむすび。おむすびもそれぞれかわいく、ディスプレイも華やかだ。
カウンターの奥で盛りつけながら提供。人気のブースは作れど作れど追いつかない。sakeのお供にボリューム感のある肉料理も。欧米らしい。
スポンサーでもある「WORLD SAKE IMPORTS」に委託している蔵元さんたちもNY入り。
きき酒師で日本酒PR会社酒ディスカバリーズ代表のチズコさん(中央)は昨年、 「THE JOY OF SAKE」鑑評会の審査員も務めた。  
あっという間にこの込みよう。
左が「WORLD SAKE IMPORTS」の代表であり、「THE JOY OF SAKE」の元会長、現在は理事のクリス・ピアース氏。