「聖地巡盃〜能登」part1

「聖地巡盃〜能登」1日目から濃すぎます!

能登杜氏の故郷、能登町は、たくさんの神社が守る海の町。そして、お酒の神様に守られた、素朴で豊かなお酒の町でした。

そんな町で、縁結びの神社と酒蔵を巡る旅。どんなご縁が待っているかな。

たくさんの思い出が詰まったお酒です。 

約半月前、「聖地巡盃」のセミナーで、「今年の能登は雪も降らなくて……」と言っていたのに、ツアー一行を迎えてくれたのは雪。飛行機が遅れ、オリエンテーリングも少し遅れてのスタートです。

各神社では、縁結びのヒントが書かれた紙が用意されていました。実際に行なわれる時には、その紙を探す立て札が用意されているそうです。まるで宝探しをするように、素敵なご縁のヒントを探す。楽しみですね。

数馬酒造でいただいたお酒は、社長の同級生が休耕田を開拓して造ったお米を使って仕込んだ、たった600本しかない、という貴重なもの。

能登を荒れ野にしない、という思いが詰まったお酒。そして、写真のはちまき姿の四家杜氏と数馬社長が造ったお酒です。

そこへ、「酒垂神社」の宮司さんが書いてくださったラベルを貼る……。

そんな信じられないことが、続いた2日間。

次回は2つの蔵を巡ります。


数馬酒造若社長のスペイン「食の祭典」体験記

左から『大七』太田社長、『竹葉』数馬社長、一人おいて、『獺祭』桜井副社長、『真澄』宮坂ショップディレクター(宮坂醸造セラ真澄)。

 業界最年少社長としても注目されている能登・数馬酒造数馬社長が、おなじみ『竹葉』を連れ、福島県『大七』、山口県『獺祭』、長野県『真澄』と共に、世界最高峰の食の祭典『マドリッドフュージョン2014』(2014年1月27〜29日開催)に初参加。

「何より、あの場の空気を感じられたことが貴重な経験、最大の収穫」と語る嘉一郎社長にお話を伺いました。

世界の食のトップクラスが集う

  国内外で人気のお酒がずらりと。

今回、参加したのは、日本の食材や調理技術を世界に向けてアピールし理解を深めてもらうため、農水省が出展したもの。日本酒の向かいには和食のブースがありました。参加酒蔵は日本チームの総合プロデューサー、服部幸應服部学園理事長によるセレクションです。会場には、世界のトップシェフからジャーナリスト、評論家など、食のスペシャリストが一堂に会していました。

緊張する場面もあったのでは?

「いちばん緊張したのは、行くときですね。現地集合だったので、初めてのスペインまで一人で行かなければならなかったので。だから、無事に着いてみなさんと会えた時にはほっとしました」

着いてしまえば頼れる諸先輩と一緒です。

「現場では、こういう場に慣れている先輩たちと一緒だったので、安心して仕事に専念できました。会場のオープン前に参加蔵がみんなできき酒をしてそれぞれの味を確かめたので、ブースにいらしたお客様にはそれぞれの希望に添うお酒をお勧めして、試していただきました。1つのブースに4社が一緒に入っているため、お客様からは違う酒蔵のお酒だということが分からないので、遠慮や先入観なしの感想を聞くことができたことも良かったですね」

英語やスペイン語が飛び交う状況で、通訳の方を介して、いろいろ質問も受けたそうです。

「様々な国から来たシェフたちが国を越えて交流があるようで、連れ立ってブースに来られたのですが、日本酒に感心を寄せているシェフの方が多いことを実感しましたね。もちろん、人によって関心の度合いや知識の深さはいろいろですが、吟醸酒と純米酒の違いとか、なぜ醸造アルコールを入れるのかとか、けっこう突っ込んだことも聞かれました」

日本酒のセミナーを行なった後は特にたくさんの人が押し寄せたそうです。

日本酒セミナーではステージでプレゼンテーション左から、「エル・ブジ」ソムリエのフレディ氏、通訳の馬場さん、「大七」太田社長、「獺祭」桜井副社長、「竹葉」数馬社長、「真澄」宮坂社長。

最終日には、「世界で最も予約の取れないレストラン」として知られるスペインの「エル・ブジ」のソムリエ、が『竹葉』と『獺祭』を取り上げてセミナーを開いたそうです。「旨味」がテーマということで、旨味成分だけを抽出した液体を試してもらった後で、旨味成分が素晴らしいお酒として『竹葉』の純米を、米を磨いて洗練された味の酒ということで『獺祭』の二割三分を試してみる、というものです。

「私たちは傍らで見ているだけでしたが、『旨味』という意識がなかった世界で、その違いを利き酒している様子はとても興味深かったですね。

それに、「マドリッドフュージョン」が終わった翌々日、日本大使館主催で行なわれた、地元スペインのシェフたちとの会食にも同席させてもらい、直接、話を聞くことができました。スペインなどヨーロッパで好まれるためには、やはり香りが大事なんだな、とか、現実的なことがとても勉強になりました」

「全体を通して、ですが、世界のハードルが高いことも肌で感じましたね。『おいしいお酒』じゃだめなんです、『むちゃくちゃおいしいお酒』という評価をいただけるくらいのところまでレベルを上げていかないとだめなんだ、と思いました」

たくさんの方に試飲していただきました。「少しでも多くの人に日本酒の良さが伝わってほしいですね」

最後に今回のスペイン行きで、最も大きな収穫と思えることを伺いました。

「自分の意識のステージが上がったことが、自分にとっても会社にとっても最大の収穫だと思います。『地酒』ですから、まず地元に愛されることはもちろんですが、その上で、首都圏で受け入れられるには、全国で認められるには、そして世界で売っていくには、と考えて、身近な視点と同時に広い視野も持っていなければいけない、ということです」

そして、続けて話してくださいました。

「これまで積み重ねて来たことが認められて、今回、あのような場にお声をかけていただけたのです。それがたまたま僕の代だった。だから、先代たちがやって来たことを僕の代で花開かせるよう、がんばっていかなければいけないと思っています。何より、途絶えることなく、ここまで酒造りを続けてきてくれたからこそ、今につながったのです。私は、さらにもり立てて、まだ見ぬ人たちへ渡せるよう、がんばっていかなければ、と思っています」

何十年、何百年も脈々と地道な努力を続けて来た成果がたまたま自分の代になった時に花開いた、と謙遜される若い社長。さらに大きく花開かせる時が楽しみですね。

数馬社長、ありがとうございました。

参照:「日本酒業界 最年少社長ブログ」より、「情熱の国

※写真提供:数馬酒造

 


『聖地巡盃』、能登へ!

みなさん、真剣! でも、この後、楽しい試飲と能登のおつまみが待っている。

今年は能登に注目! 事前に学んで充実した旅に。

日本酒は、主食である米などの収穫を感謝して神に捧げ、神と共に祝ったもの。神さまと日本酒は深いつながりがあります。同時に、神社は昔からその土地の守り神。その土地の風土や歴史と切っても切れない神社と日本酒をベースに旅をしよう。それが「聖地巡盃」です。(詳しくはこちら

日本に数ある杜氏集団の中でも、南部杜氏、越後杜氏、但馬杜氏と並んで「日本四大杜氏」に数えられる能登杜氏。地元・北陸はもとより、近畿、中部、関東にまで足を運び、能登四天王と称される名杜氏も排出してきました。そんな能登杜氏の故郷、能登町に、酒蔵と神社を訪ねて旅してみましょう。

そんなテーマでツアーを組み立て、まずはモニターツアーを企画しました。そして、旅の内容を充実させる大きな要因である基礎知識を学んでいただくため、事前の勉強会を開催。酒造り、神社、国の動き、などについての講義が組まれました。

今回のセミナーは、各人の意識の高さでも知られる「アカデミーヒルズ」の会員制ライブラリーのメンバーを対象としたもので、六本木ヒルズにある六本木ライブラリー
にて行ないました。普段、ライブラリーで仕事や勉強をされている方が、今回は日
本酒を学ぶために参加され、そこに、ツアー参加者や一般公募の招待受講者も参加
となったのでした。70人の定員を遥かに上回る応募があったそうです。みなさん、
熱心にメモを取りながら耳を傾けていました。

講師も豪華です。

「國酒プロジェクト」や「酒蔵ツーリズム(R)」については、観光庁観光地域振興部観光資源課々長の新垣慶太さん、神社の成り立ちや日本酒との関わりについては、神社本庁参事の瀬尾芳也さんと、お二人とも「一般の方に向けてお話しする機会はほとんどない」とおっしゃるように、とても貴重な機会でした。

続いて、能登の風土や祭り、そして日本酒について、 数馬酒造の5代目 、社長数馬嘉一郎さん。酒造りについては杜氏の四家裕(しやけゆたか)さんが、「今日はまだ飲んでいないので、喋りが滑らかにいくかどうか……」と笑わせ和ませてくれながら、話してくださいました。

ここではまず、振る舞い酒が配られたのですが、これが、能登杜氏組合鑑評会に出品されたお酒をブレンドしたスペシャルなお酒。他では絶対飲めません。ほの甘く、深みのある味わいでした。

「聖地巡盃推進委員会」から、今回のモニターツアーに関するご案内がありました。様々なツアープランもHP 「聖地巡盃」で紹介されていますので、ぜひ参考にしていただき、楽しい旅を。

その後は、お待たせしました!の試飲会&交流会。ここからは『竹葉』『谷泉』『大江山』という能登町3蔵のお酒が揃い、鶴野酒造からは女将さんも駆けつけてくださいました。お酒を注いでもらいながら、蔵元や杜氏さんと楽しそうに話す姿も数多く見られましたね。

会場では、能登大好きで能登町ふるさと大使も務めている写真家・中乃波木さんの美しく、あったかい写真がスライドショーで紹介され、気分は能登!

そして、お酒のアテには、銀座の能登料理店「のとだらぼち」から、 能登牡蠣のマリネといしるに漬けたかわはぎの干物が用意され、これが良く合う!

今年は能登に注目です。