数馬酒造若社長のスペイン「食の祭典」体験記

左から『大七』太田社長、『竹葉』数馬社長、一人おいて、『獺祭』桜井副社長、『真澄』宮坂ショップディレクター(宮坂醸造セラ真澄)。

 業界最年少社長としても注目されている能登・数馬酒造数馬社長が、おなじみ『竹葉』を連れ、福島県『大七』、山口県『獺祭』、長野県『真澄』と共に、世界最高峰の食の祭典『マドリッドフュージョン2014』(2014年1月27〜29日開催)に初参加。

「何より、あの場の空気を感じられたことが貴重な経験、最大の収穫」と語る嘉一郎社長にお話を伺いました。

世界の食のトップクラスが集う

  国内外で人気のお酒がずらりと。

今回、参加したのは、日本の食材や調理技術を世界に向けてアピールし理解を深めてもらうため、農水省が出展したもの。日本酒の向かいには和食のブースがありました。参加酒蔵は日本チームの総合プロデューサー、服部幸應服部学園理事長によるセレクションです。会場には、世界のトップシェフからジャーナリスト、評論家など、食のスペシャリストが一堂に会していました。

緊張する場面もあったのでは?

「いちばん緊張したのは、行くときですね。現地集合だったので、初めてのスペインまで一人で行かなければならなかったので。だから、無事に着いてみなさんと会えた時にはほっとしました」

着いてしまえば頼れる諸先輩と一緒です。

「現場では、こういう場に慣れている先輩たちと一緒だったので、安心して仕事に専念できました。会場のオープン前に参加蔵がみんなできき酒をしてそれぞれの味を確かめたので、ブースにいらしたお客様にはそれぞれの希望に添うお酒をお勧めして、試していただきました。1つのブースに4社が一緒に入っているため、お客様からは違う酒蔵のお酒だということが分からないので、遠慮や先入観なしの感想を聞くことができたことも良かったですね」

英語やスペイン語が飛び交う状況で、通訳の方を介して、いろいろ質問も受けたそうです。

「様々な国から来たシェフたちが国を越えて交流があるようで、連れ立ってブースに来られたのですが、日本酒に感心を寄せているシェフの方が多いことを実感しましたね。もちろん、人によって関心の度合いや知識の深さはいろいろですが、吟醸酒と純米酒の違いとか、なぜ醸造アルコールを入れるのかとか、けっこう突っ込んだことも聞かれました」

日本酒のセミナーを行なった後は特にたくさんの人が押し寄せたそうです。

日本酒セミナーではステージでプレゼンテーション左から、「エル・ブジ」ソムリエのフレディ氏、通訳の馬場さん、「大七」太田社長、「獺祭」桜井副社長、「竹葉」数馬社長、「真澄」宮坂社長。

最終日には、「世界で最も予約の取れないレストラン」として知られるスペインの「エル・ブジ」のソムリエ、が『竹葉』と『獺祭』を取り上げてセミナーを開いたそうです。「旨味」がテーマということで、旨味成分だけを抽出した液体を試してもらった後で、旨味成分が素晴らしいお酒として『竹葉』の純米を、米を磨いて洗練された味の酒ということで『獺祭』の二割三分を試してみる、というものです。

「私たちは傍らで見ているだけでしたが、『旨味』という意識がなかった世界で、その違いを利き酒している様子はとても興味深かったですね。

それに、「マドリッドフュージョン」が終わった翌々日、日本大使館主催で行なわれた、地元スペインのシェフたちとの会食にも同席させてもらい、直接、話を聞くことができました。スペインなどヨーロッパで好まれるためには、やはり香りが大事なんだな、とか、現実的なことがとても勉強になりました」

「全体を通して、ですが、世界のハードルが高いことも肌で感じましたね。『おいしいお酒』じゃだめなんです、『むちゃくちゃおいしいお酒』という評価をいただけるくらいのところまでレベルを上げていかないとだめなんだ、と思いました」

たくさんの方に試飲していただきました。「少しでも多くの人に日本酒の良さが伝わってほしいですね」

最後に今回のスペイン行きで、最も大きな収穫と思えることを伺いました。

「自分の意識のステージが上がったことが、自分にとっても会社にとっても最大の収穫だと思います。『地酒』ですから、まず地元に愛されることはもちろんですが、その上で、首都圏で受け入れられるには、全国で認められるには、そして世界で売っていくには、と考えて、身近な視点と同時に広い視野も持っていなければいけない、ということです」

そして、続けて話してくださいました。

「これまで積み重ねて来たことが認められて、今回、あのような場にお声をかけていただけたのです。それがたまたま僕の代だった。だから、先代たちがやって来たことを僕の代で花開かせるよう、がんばっていかなければいけないと思っています。何より、途絶えることなく、ここまで酒造りを続けてきてくれたからこそ、今につながったのです。私は、さらにもり立てて、まだ見ぬ人たちへ渡せるよう、がんばっていかなければ、と思っています」

何十年、何百年も脈々と地道な努力を続けて来た成果がたまたま自分の代になった時に花開いた、と謙遜される若い社長。さらに大きく花開かせる時が楽しみですね。

数馬社長、ありがとうございました。

参照:「日本酒業界 最年少社長ブログ」より、「情熱の国

※写真提供:数馬酒造

 


県のカラーを楽しもう。8月は岐阜、福島。

※「ふくしま美酒体験in渋谷2012」のリポートを追加しました(8月10日)

夏休みに入ったためか、さらに行きたいイベント、多すぎです。

月の初めから怒濤のように続いて、追いつけなくて、ごめんなさい、なのです。

取りあえず、今日は「雄町サミット」だし……。

県酒造組合主催は岐阜と福島の2県ですが、取り急ぎ、岐阜のお知らせと、福島の今年の開催情報を。福島の昨年の様子は、追って追加させていただきます。

——8月4日(日)「岐阜の地酒に酔う」

日本の中心と言われる岐阜。お酒が瀧になった養老の滝まである岐阜。特に近年、マニアな人気や、有無を言わせぬお酒、代替わりして立ち上げたニューブランドが注目だったり、気を抜けないのが岐阜のお酒。行ってみれば分かります。

<2012 参加蔵元一覧>> 

01)『女城主』岩村醸造(恵那市)   02)『金華山』足立酒造(岐阜市)
03)『久寿玉』平瀬酒造店(高山市)  04)『千代菊』千代菊(羽島市)
05)『小左衛門』中島醸造(瑞浪市)  06)『白川郷』三輪酒造(大垣市)
07)『白真弓』蒲酒造場(飛騨市)   08)『白雪姫』渡辺酒造醸(大垣市)
09)『竹雀』大塚酒造(池田町)    10)『玉柏』山田商店(八百津町)
11)『千古乃岩』千古乃岩酒造(土岐市)12)『天領』天領酒造(下呂市)
13)『長良川』小町酒造(各務原市)  14)『日本泉』日本泉酒造(岐阜市)
15)『初緑』高木酒造(下呂市)    16)『はなざかり』花盛酒造(八百津町)
17)『花美蔵』白扇酒造(川辺町)   18)『百春』小坂酒造場(美濃市)
19)『蓬萊』渡辺酒造店(飛騨市)   20)『房島屋』所酒造(揖斐川町)
21)『三千盛』三千盛(多治見市)   22)『三千櫻』三千櫻酒造(中津川市)
23)『美濃紅梅』武内(大垣市)    24)『美濃天狗』林酒造(可児市)
25)『津島屋』『御代櫻』御代桜醸造(美濃加茂市)
26)『醴泉』『美濃菊』玉泉堂酒造(恵那市) 27)『若葉』若葉(瑞浪市)

*****8月4日「第5回 岐阜の地酒に酔う 2013」*****

[日 時]:2013年8月4日(日) 13時~16時(入退場時間自由)
[場 所]:如水会館 2F「スターホール」
[入場料]:2,500円(定員:300人)
※締め切られました。
[問合先]:岐阜県酒造組合連合会
℡.058-265-4548 http://www.gifu-sake.or.jp


——8月23日(金)「福島美酒体験」

先月行なわれた「東京會津祭」も感動的な展開をみせ、福島の人たちの温かさが感じられる素敵な会でした。追ってリポートをお届けする予定です。

その際も参加し、蔵元さんたちが先頭を切って踊ってみせた盆踊りのためにと「会津磐梯山」を謡ってくれた長峯さんは、昨年、この会でもその喉を披露してくれました。きっと、今年も期待できますね。

昨年、行なわれたのは9月。
今年は、夏休みに入り込んでいますので、しっかりお休みとって望みたいものです。

*****「8月23日ふくしま美酒体験in渋谷〜FUKUSHIMA JIZAKEFESTIVAL 2013」*****

[日 時]:2013年8月23日(金) 19時~21時(18時30分開場)
[場 所]:セルリアンタワー東急ホテル
[入場料]:5,000円(定員:600人)
e+(イープラス)
http://eplus.jp/sys/T1U89P0101P006001P0050001P002102999P0030001P0006
[問合先]:福島県酒造組合 024-573-2131  http://sake-fukushima.jp/

<<2013 参加予定蔵元一覧>>

01)『大七』大七酒造       02)『人気一』人気酒造
03)『奥の松』奥の松酒造     04)『笹の川』笹の川酒造
05)『雪小町』渡辺酒造      06)『金寶』仁井田本家
07)『あぶくま』玄葉本店     08)『廣戸川』松崎岩男
09)『南郷』藤井酒造店      10)『東豊国』豊國酒造
11)『白陽』大谷忠吉本店     12)『有の川』有賀醸造
13)『自然郷』大木大吉本店    14)『夢心』夢心酒造
15)『蔵粋』小原酒造       16)『喜多の華』喜多の華酒造場
17)『大和川』大和川酒造     18)『吉の川』吉の川酒造店
19)『峰の雪』峰の雪酒造場    20)『会津ほまれ』ほまれ酒造
21)『笹正宗』笹正宗酒造     22)『会津錦』會津錦
23)『花春』花春酒造       24)『名倉山』名倉山酒造
25)『会州一』山口        26)『辰泉』辰泉酒造
27)『榮川』榮川酒造       28)『会津中将』鶴乃江酒造
29)『末廣』末廣酒造       30)『会津娘』高橋庄作
31)『宮泉』宮泉銘醸       32)『一生青春』『天明』曙酒造
33)『真実』豊国酒造       34)『飛露喜』廣木酒造
35)『萬代芳』白井酒造      36)『國権』『一吉』国権酒造
37)『金紋会津』會津酒造     38)『開當男山』開當男山
39)『ロ万』『花泉』花泉酒造   40)『又兵衛』四家酒造
41)『磐城寿』鈴木酒造店