『御前酒』が奏でた「日本酒と音楽をきく会」

雄町のふるさと岡山から辻本店若き蔵元!

造り手も、飲み手も、多くのファンを持つ酒米(酒造好適米)雄町。
——と言えば、岡山県(岡山県と広島県の位置関係、わかりますよね?^^)。

雄町は、日本最古の酒米(酒造好適米)であり、山田錦や五百万石などのルーツでもあるんですね。

手前の稲が雄町。すてきなディスプレイでみせます。

御前酒蔵元辻本店」さんは、県内でも北側にある歴史の町・真庭市勝山で、文化元年(1804年)から酒造りを続けているお蔵さんです。勝山藩主に献上していたことからその名がつき、当時は『御膳酒』と書いたのだそうです。

音楽活動や俳優業もしていた7代目、辻総一郎さん。

2007年に岡山県初の女性杜氏となった姉の辻麻衣子さんと、姉弟で酒蔵を守り運営をしているのが、7代目、辻総一郎さん。

今年の4月、お二人のお父様で前社長の辻圴一郎氏が、自社を解放して盛大に開催した、第1回「御前酒祭り」の直後に急逝されました。そして、総一郎さんが社長に就かれたのでした。

この秋、「いいね!日本酒。」にご参加いただいた、と思っていたら、ちょうど東京でイベントが行なわれるというので、お伺いしました。

開催されたのは11月2日。
ちょっと時間が経ってしまいましたが、素敵な会でしたのでご報告します。

提供されたお酒は冒頭の写真の5種類6通り。

左から、「御前酒 菩提酛 夏仕込み」、「御前酒 山廃純米 昔造り」、「GOZENSHU 9 ブルーボトル」、「GOZENSHU 9 グリーンボトル」、「御前酒 純米 菩提酛濁り酒」、「御前酒 山廃純米 昔造り」の燗。

中でも「9(ナイン)」とは、麻衣子杜氏を中心に9人の若い蔵人たちが若い人に向けて作った新しいコンセプトのブランド。2008年のスタート時には、3週間で完売し話題になりました。伝統を今に生かそうと、スタイリッシュなボトルからもその意気込みが伝わってきます。(ご想像通り、よく「9号酵母ですか?」と言われるそうです)

違いを楽しんでもらうために、順番に飲み干してからカウンターへ行って次をいただく、というスタイルがなんだか楽しめました。

主催した酒食ジャーナリストの山本洋子さんからお酒や料理の愛情あふれる解説。

場所は青山のヴィーガンカフェ『PURE CAFE』。表通りから1本入った静かな通りに面し、ガラス張りのAVEDAサロンの1階にあります。女性好みですねぇ。イベントなどで、ときどき利用させていただくことがありますが、どれもおいしい! 日本酒ファンの間でも知る人ぞ知る、日本酒のラインナップが充実したカフェなのです。

『御前酒』の特徴と言えるのが菩提酛造り。鎌倉時代以降に開発されたといわれる造り方だそうで、大正時代頃にはほとんど途絶えてしまっているのだとか。

現在、最も広く行なわれている速醸造りでは一般的に、酒母=酛を造る際に蒸し米、麹、酵母、仕込み水と一緒に市販の精製した乳酸を入れますが、菩提酛を造る際には、この乳酸を自分で造って入れるというものです。生米と蒸米を水に浸けておくと、乳酸菌を大量に含んだ水、「そやし水」ができあがります。この乳酸入りの水を、仕込み水にして酒母を仕込むということです。

ただし、辻本店さんでは、この菩提酛の造り方をベースに、先代杜氏が研究を重ねて編み出した製法で御前酒菩提酛を造るとのこと。それは、生米と蒸し米の代わりに少量の米麹だけを水につけて乳酸を繁殖させて独自の「そやし水」を造り、さらに、安全性のために加熱殺菌してから仕込み水にするというものです。

菩提酛だけでなく、違いがわかります。

この日は「そやし水」を持参してくださり、試飲させていただいたのですが、乳酸を含んでいるということで 、やや白濁した水。ほのかに甘みと酸味があっておいしかったのです。

菩提酛についてのわかりやすい説明図も用意してくれましたし、さらに、分厚い資料も持参して説明をしてくださいました。

流通情報企画の小島稔氏からも激励
日本酒ジャーナリストの松崎晴雄さんと山本洋子さん

 

実は、この日は7代目に代替わりして初のお酒の会だったのだそうです。BGMには、Jazz好きだった先代が送り出された日にも流れていたというビートルズ。

謙虚で前向きな若き蔵元とそれを見守る暖かいまなざしに、なんだかこちらも温かい気持ちになって帰路についた日でした。

余談ながら、お写真でしか拝見していませんが、なんとなくいい味出しているお姉様、麻衣子杜氏にも、ぜひお会いしてみたくなりました。

 

 

 


「いいね!ランキング」上位蔵に聞く〜 天吹酒造

macヘヴィユーザーの社長自ら投稿!で11位の『天吹』

最近、何かと目が離せない九州の日本酒。それを引っ張っているのが佐賀県、と言って良いでしょう。

今回、お話を伺ったのは、そんな佐賀県から、一昨年(平成22年)のNHK紅白歌合戦「僕のふるさとニッポン」のコーナーで、嵐の大野智さんが酒造りを体験した蔵として一躍、若い女性にも知られるようなった天吹酒造さんです。300年の歴史を持ち、東京農大中田教授が開発した花酵母を早い時期から積極的に取り入れて、バラエティ豊かな酒造りをされていることでも知られています。

 「担当者 社長 木下武文」、……社長さま? ……旭日小綬章を叙勲された?

失礼ながら、最初、担当者欄にお名前を拝見した際には、特に名前の記載がない訳は何人かで担当されているので、社長が代表して、ということなのかと思いました。

ところが、お話を伺うと、「あの頃はmacしかなかったからね」、とおっしゃる、筋金入りのmacユーザー! eメールも一般化されて間もなくアドレスを取得したものの、「知りあいでメールやってる人が少なかったから、当時はあまりやり取りすることもなかったけど」と、まさにネット社会の創世記を歩まれて来た方なのでした。

今もfacebook(以下、FB)はもちろん、HPもTwitterもご担当されているのだそうです。

「FBは去年の9月11日から。今年のお年賀にも、『FBをはじめましたので、“いいね!”をお願いします』って書いたんですよ。叙勲や鑑評会で金賞をもらった時のコメントに『いいね!』をたくさんいただいた時は嬉しかったですね」

積極的に活用されています。

Twitterは、そのずっと以前からはじめられていて、FBを知って、Twitterより良さそうだと平行してFBをはじめられたのだそうです。

そんなに多くを担当されていて、FBの更新も苦にならないんですね?と伺うと、

「今思うと、中学の頃、日記を書いていたんよ。だからその感覚で。だけど、こちらは、くどくならないようにということには気をつけて、さらっと読んでもらえるにはどうしたらいいかな、と考えながら書いてますよ」

HPのコラムも書かれているので、その書き分けも伺いました。

「HPはじっくり読んでもらえるので、ちゃんと説明して書ける。FBは、例えば同じことを書くとしてもポイントを絞って2〜3回に分けてアップするように書きますね」

読者の負担にならないように1回の投稿のウェイトを軽くする、という気遣いがあります。それが何度も訪れてもらえる秘訣。そして、それぞれの投稿には必ず、発見や気づきや面白さが入っているように、と気を配る。さらっと読んでもらうためには、さらっと書くわけにはいかないんですね。

そんな投稿を、少なくとも週に3回はアップしたい、とおっしゃいます。そのためには、気づいた時に、時間がある時に、何回分かを書き貯めて、ストックしておくのだそうです。そして、アップする日のトピックなどを少し取り入れたりしてアップします。

「毎日考えるのはたいへん。自分が苦痛になってはしょうがないからね」

社長業務のお忙しい中でこまめにアップできるのも、そういった陰の工夫がありました。ブログでもFBでも、あまり間をあけないことが読者とのコミュニケーションを続けるためには大切です。

国内でのイベントや海外営業があった際、社長が不在の際に特徴のあるお客様が見えた時には、それぞれの担当者に書いてもらいますが、それ以外はご自分で書き、スケジュール管理もされています。しかも、社員の方の原稿は必ずチェックし、時には手直ししたりして、アップするのは社長ご自身です。

「いろんな人が見てくださるものですから。そして、酒造りの状況、飲み方の提案、など、すべて『お知らせ』として書くようにしているんです」

とはいえ、酒造り以外の季節、夏場は“ネタに困る”……。どこのお蔵さんも同じ悩みをお持ちです。

「だから、何をするにもネタ探し(笑)。花がきれいだな、と思ったら、『あ、これを上げよう』とかね。そのためにも、何事にも関心を持ち、好奇心を持ち続けることが大切です」

また、名刺や年賀状に「facebookはじめました」と入れたり、TwitterにもFBのアドレスを入れたり。また、直接、蔵で買ってくださったお客さんにはお礼のメールを送るのだそうです。ところが、社長と名乗らずに送ることがほとんど。

何気なく受け取ったメール、社長さんからかもしれません。

もちろん、そういった努力は会社の宣伝のためです。しかし、最終的な目的はそれだけでない。一番大切なことは、日本酒の良さを多くの人に気づいてもらうこと。

「どうやったら、日本酒に興味を持ってもらえるか、そのための情報を出さんといけない」

あれも言いたい、これも言いたい、でも書きすぎては読む方が食傷しないように、淡々と酒と酒蔵の魅力を伝え続けていく。それが日本酒全体の人気につながるFBの役目と考えておられるのでした。

文章同様、写真も伝えたいことにフォーカスして。1シーンを載せるためには最低10カットは撮るそうで、以前はデジカメ携帯、今はiPhoneで。左の収録風景は「このまちであなたと」。1月9日水曜日22時54分からSTSサガテレビで放映予定。

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酒のルーツに触れる島根への旅

 島根の豊かな文化を存分に楽しむ

「酒」の語源とも言われる佐香神社のどぶろく(手前)。

日本酒造組合中央会主催の「日本酒で乾杯推進会議島根大会」が、去る10月27日、古事記編纂1300年に湧く島根県で行なわれました。

実は、ふつうに参加しようと思っていたのですが、取材させていただけるということで、びっちり張り付きで……、楽しませていただきました。

さすがに、神話に根ざした奥深い文化を持つ島根県。豊かです。

お酒の始まりは……という話になると、必ず例えのひとつに上がる「ヤマタノオロチ退治」。同じ演目でも、こんなに違うのか、という2つの神楽を、いっぺんに観せていただきました。地元、島根の人たちでさえ、両方を観たことはない、または、どちら観たことがない、と言う、貴重な体験でした。

出雲と石見(写真)の個性的な神楽。機会があったらお勧めです。

 また、民俗学者の神崎宣武氏による基調講演も、多岐に渡る話題の中で、「ずっと以前ですが、島根で宿泊した際、朝ご飯にさりげなく、一合徳利が添えてあった、本当によいところだ、と思ったものです」といったエピソードも交え、時間を忘れるお話でした。

来年は出雲大社の遷宮年。約60年に一度という年で、しばらくは島根から目が離せません。

ちなみに、この翌日、会のパネルディスカッションにも宮司さんが登壇されていた佐香神社へ伺いまして、どぶろくをいただきました。

これは、神社の秋期大祭、酒造安全祈願祭でもある、通称「どぶろく祭り」に供されるもので、それに合わせて宮司さん自らが出雲杜氏と一緒に醸すそうです。昔ながらの製法で、今もじっくり造るのだとか。

この時のお酒の酒税を納め、これが年度最初の酒税となるのだそうです。

島根県酒造組合のみなさまにはたいへんお世話になりました。  ありがとうございました。

 

 


「いいね!ランキング」上位蔵に聞く〜酒井酒造

 着実に「いいね!」を積み重ね18位の『五橋』

「男は度胸、お酒は五橋」でお馴染みの、山口県は『五橋』酒井酒造さん。“山口県の地酒”として、県産の米、水、人、にこだわった酒造りをされ、軟水の柔らかな口当たりで人気です。

ご登場いただいたのは、業務部課長の大下勝己さん。「いいね!日本酒。」では、初期の頃に、ビデオレターにご協力いただきました。

大下さんは、去年の春、マーケティングのセミナーに参加。その内容がほとんどfacebook(以下、FB)を勧めるような内容という印象を持ち、「facebookはやらねばソン、絶大な効果あり」と、“軽いマインドコントロール”を受けた(笑)状態に。早速、本を買い、読み込んで、まずは個人ページを実験的に始めたといいます。そこでは、とっても自由に……会社以上に自由に書かれていますが、個人ページから人とのつながりの手応えを感じ、7月13日に、会社のFBをスタートさせたそうです。

以前からホームページもご担当されていて、また、他にFBをやっている人がいなかったこともあり、必然的に担当に。仕事の空き時間、休憩時間などを使って書き込んでいるので、なかなか更新できないときもありますが、焦らず取り組んでいらっしゃるそうです。

そんな中でも、今年の1月15日に行なわれた、銀座Sake Hallでの『SAKE日和♪五橋の会』(あおい有紀さんプロデュース&司会)に、FBで知り合った、まだ面識のない方々が5〜6人、FBでの告知を見て来てくださったとのこと。嬉しかったご様子でした。

また、10月1日のお酒の日にめがけて10日前からカウントダウンを行なった時には、「毎日、たいへんですね」とねぎらっていただいたとか。それというのも、事前に10日分を作り、公開日設定をしたものですが、一度に作ったとは思えない、盛り上げ方だったからでしょうか。

もちろん、美しい誤解は敢えて訂正せず、そのままにしておいて……。

先に始めていた個人のFBでも、自然と会社のことを取り上げることは多く、個人ブログで知り合った方が、会社のブログにもつながってくれたり、イベントに足を運んでくれたり。また、イベントの際に、お酒を買いつつ、大下さんに会いに来てくれたりもするそうで、ネット上だけのつながりが現実となってより強くなり、広がっていく手応えが感じられていらっしゃるようでした。

大下さんと一緒にFBを更新されているのは、41歳と同年代?の大津杜氏、仲間史彦さん。

現状では特に明記していないので、全て大下さんが書いていると思っていらっしゃる方もおられるようですが、大まかに言って酒造りの進行状況など造りに関して触れているのが杜氏さん、イベントや商品の案内が大下さん。近々の更新から、それぞれ名前を記していく予定とのことです。

さて、肝心の「いいね!」獲得数ですが、冒頭でご紹介したビデオレターでかなり増えたそう。でも、焦らず、着実にお客様が増えるように「いいね!」が増えてくれれば良い、という考えです。

個人のFBでは、リアルな人間関係があるため、何かをアップすると反応も早いもの。

会社のFBでも、お客様ではあるけれども、『五橋』のお酒が好きで参加されている方達と、顔の見えるような関係性を築いていきたい、ということのようです。現状でもコメントの多いページだと思いますが、さらに、素早い反応で大下さんを追い込むと、更新回数も増えていくかもしれません(笑)。

さて、これからのことをお訪ねすると。

「今、考えているのは、FBページのカスタマイズ。たまたま買った本で提案していたのですが、大手企業のサイトなどを見て、“その3歩くらい後”には近づきたいと思って」

実際にかっこ良く見え、また、他と違う物を作ってみたいという性格がちらっと顔をだしたようで、ただいま勉強中、研究中。

実は、一度作ったのですが、FB自体のシステムが変更され、全て消えてしまったのだそうです……。

そして、もうひとつ。

「『五橋』のお酒の人気投票をやってみたいんですよ。『GKO48総選挙』。既に用意されている投票システムを利用できるのですが、今の、“いいね!”の数では、あまり意味がないかな、と」、とのこと。

でも、伝々、そこで引きませんでした。そして、確約をいただきました。

発表させていただきます。

来年、2013年5月9日「五橋の日」に、第1回『GKO48総選挙』開催決定!

「五橋」のラインナップから48種を選び、人気投票を行なうのです。それまでに、みなさん、「いいね!」を押して、投票権を手に入れ、来る日に備えてくださいね(あら?「いいね!」が増える???)。

ご存知の通り、『五橋』の大下さまは、コメントが楽しいので、コメント込みで載せさせていただきました。拡大してご覧下さい。

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